牛の飼料となる牧草を刈り取り、保管するための牧草ロール。これらが並んだ景色は、私が初めてこの島を訪れたときにリトアニアやラトビアの景色を思い起こさせたのは、つい数年まえのこと。

黒島ではその気候のおかげで年に4回ほどの牧草の収穫期があるそうで、機械を所有している数名の青年たちでチームを作り、島内の刈り取り作業を請け負っています。

作業の工程はざっくりわけるとこのようになります。
①刈り取り、乾かす ②反転させて乾かす ③ロール状に巻く④ラップを巻く ⑤牧場への運搬

一度刈ってしまった牧草は、雨に濡らすと栄養価も保存期間も半減してしまうとのこと。島の天気はコロコロ変わるので、なるべく晴れの日が続く日を見計らって一気に作業をしなければなりません。
一度作業に入れば、クーラーの効かない大きな機械にのり、炎天下の中での作業。聞いているだけでも大変そうです。
また、明け方4〜5には朝露が降りるため、夜を越せない作業もあるのだとか。
大小様々の島内牧場からの依頼。牧草が伸びすぎても硬くなって機械で刈り取りにくかったり牛も好まないなどの影響がでるために、機械を所有する壮青年たちへは、毎日「早く刈ってほしい」という依頼主からの要望がひっきりなしに続きます。

ある日、この作業のために早起きして出かけたTさん。おとといは確か、作業が長引き朝方3時に帰ってきたはずですが。。

同じ島内にいるのに朝から顔をあわせることなく丸一日がすぎました。
「ガソリンがなくなりそうだから、◯◯の牧場まで迎えに来て」と言われて、おひさしぶりに会ったのは大草原の中。あたりには電灯が一切なく、目の高さから一面に星空が広がっていました。
車のライトに照らされた牧草ロールは、遠く、さらに遠くの方にも並んでいるように見えました。

次の日、同じ場所まで送りに行って露わになった全貌は、牧草ロール100個以上!
それはそれは壮観でした。

文句も言わずに(「暑い」くらいは文句のうちに入れずに、言わせてあげたい)よく頑張ったねぇ。と心の中でつぶやく私でした。

草あげシーズンになると、食事もとらずに夜までの作業がつづきます。
牛飼いも、大変な仕事だなぁ。